AIと話すたびに「また最初から説明しなきゃ」と感じたことはありませんか?私はClaude Codeを使い始めた最初の1週間で、同じ自己紹介を何度も繰り返す羽目になりました。でも、あるファイルを1つ作るだけで、その疲労感が一気に消えたんです。この記事では、Claude Codeの「記憶の仕組み」と、それを使いこなすための具体的な方法をお伝えします。
毎回「はじめまして」から始まる疲労感
ChatGPTやGemini、Copilotを使っていたころ、私はAIに対してこんなイメージを持っていました。「一度話したことは、次に話すときも覚えていてくれる」と。
実際、ブラウザで使うChatGPTには「メモリ機能」があって、前の会話のコンテキストをある程度引き継いでくれます。Geminiも似たような感覚で使えていました。
ところがClaude Codeを使い始めたとき、私は盛大に戸惑いました。
セッションをまたぐと、完全に記憶がリセットされる。
「私は半導体プロセスエンジニアで、プログラミングの経験はありません。今ブログをNext.jsで自作しています」——そう説明したのに、次のセッションを開いたら「はじめまして、何かお手伝いできますか?」と笑顔で迎えられる。
最初の1週間で、同じ自己紹介を何回したことか。
しかも困ったことに、セッションがどんどん増えていきました。「あのエラーはあのセッションで話した」「デプロイの設定はこっちのセッションに残ってる」と、過去の会話を探し回る日々。「また最初から全部説明しなきゃいけない」という疲労感が積み重なっていきました。
転機は、オンラインコミュニティの一言だった
AIを活用している人たちが集まるオンラインコミュニティに相談してみました。すると返ってきたのが、「セッションを一つに絞るといいよ」というアドバイスです。
考え方としては、PMセッション(プロジェクトマネージャー専用の会話)を一つ作って、そこに知識とコンテキストを集約するというもの。サブタスクはPMから別のセッション(サブエージェント)に振って、PMはプロジェクト全体の把握と判断に集中させる。
「なるほど、そういう使い方があるのか」と思ってさっそく試してみたのですが——そこでもう一つの発見をすることになります。
CLAUDE.mdの存在を知った
PMという役割をClaudeに伝えるプロンプトを渡してみると、確かに動きが変わりました。プロンプトの考え方はシンプルで、「責任者として動いてください。重い作業は部下に任せて、あなたは全体把握と判断に専念してください」という内容です。
最後にこう付け加えました。「この役割は常時有効。セッションを跨いでも忘れない。」
でも待ってください。Claudeはセッションをまたぐと記憶がリセットされるはずでは?
CLAUDE.mdとは何か
ここで気づいたのが、CLAUDE.mdというファイルの存在です。
CLAUDE.mdとは、プロジェクトのフォルダの中に置いておくテキストファイルで、Claude Codeが起動するたびに自動で読み込まれる「説明書」のようなものです。ここに書いておいた内容は、新しいセッションを始めるたびにClaudeが最初に読んでくれます。
「記憶させる」のではなく「書いておく」
つまり、「セッションを跨いでも忘れない」の本当の意味は——
「毎回ちゃんと読むから、CLAUDE.mdに書いておいてね」
ということだったんです。
AIに記憶させるのではなく、AIが毎回参照できる場所に書いておく。この発想の転換が、私の中でかなり大きなものでした。さっそくPMプロンプトをCLAUDE.mdに追記しました。次のセッションを開いたとき、Claudeは自動的にPMとして振る舞い始めました。もう毎回プロンプトを貼り直す必要がありません。
実際に何が変わったか
毎回同じ説明をしなくて済む
私が非エンジニアであること、このブログのフレームワークがNext.jsであること、ホスティングにCloudflare Workersを使っていること——そういった前提をCLAUDE.mdに書いておけば、Claudeは最初から全部わかった状態で話を聞いてくれます。
PMとサブエージェントが連携して動く
そして何より実感したのが、PMとサブエージェントの連携が動いているときです。
このブログを作っていたとき、デプロイ(サービスを本番公開する作業)でエラーが出て詰まったことがありました。エラーメッセージを貼ってPMに「これ何が起きてるの?」と聞いたところ、PMは状況を整理したうえで裏でサブエージェントを動かし、エラーの原因を特定・修正してくれました。私はPMと会話しているだけで、いつの間にか問題が解決していたんです。
プログラミング経験ゼロの私にとって、これは本当に「AIが仕事をしている」と感じた瞬間でした。
まとめ
CLAUDE.mdの設定は、エンジニアじゃなくても全然できます。テキストファイルを一つ作って、プロジェクトのフォルダに入れておくだけです。
私がやったことを整理するとこうなります:
- PMとしての役割をCLAUDE.mdに書いてほしいと、日本語でClaudeに依頼した
- プロジェクトの前提情報も同じように、日本語で指示して書いてもらった
- 新しいセッションを開くたびに、Claudeがそれを読んで動いてくれる
「AIに記憶させる」のではなく、「AIが毎回読める場所に書いておく」——この考え方に切り替えてから、Claude Codeは別物のように使いやすくなりました。
もしあなたが今、毎回同じ説明をする疲労感を感じているなら、まずCLAUDE.mdを作ってみてください。Claudeを使い始めて最初にやるべき、たった一手です。

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